こんにちは、
ともやんです。
チェコの名指揮者カレル・アンチェルが、首席指揮者を務めていたチェコ・フィルハーモニー管弦楽団との未発表ライブ音源ばかりを集めたCD15枚組のボックスがリリースされました。
これは素晴らしいボックスセットで、アンチェルのファンならずともぜひ聴きたい録音です。
なんと言ってもまず聴きたいところが、1968年のスメタナの連作交響詩「わが祖国」。
この録音は、1968年5月ということで、この少し後アンチェルは、招かれてアメリカで演奏旅行中にソ連軍がチェコ国内に侵攻するというチェコ事件が勃発。
アンチェルは帰国を諦め、そのまま亡命し、チェコフィルも辞任してしまいました。
そういう意味でも貴重な記録とも言えます。
ベドジフ・スメタナ - Bedrich Smetana (1824-1884)
連作交響詩「わが祖国」
Ma vlast (My Fatherland)
1.(13:58) No. 1. Vysehrad (The High Castle)
2.(11:50) No. 2. Vltava (Moldau)
3.(10:01) No. 3. Sarka
4.(12:04) No. 4. Z ceskych luhu a haju (From Bohemia's Woods and Fields)
5.(12:32) No. 5. Tabor
6.(13:59) No. 6. Blanik
total(74:24)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 - Czech Philharmonic Orchestra
カレル・アンチェル - Karel Ancerl (指揮)
録音:1968年5月12日/スメタナ・ホール【プラハの春音楽祭】(ステレオ)
カレル・アンチェル&チェコ・フィルハーモニー管弦楽団~ライヴ音源集
これはすごいボックスの登場!第2次世界大戦後のチェコを代表する名指揮者カレル・アンチェルがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を振った未発表ライヴ音源(1949年~1968年)ばかりを集めた15枚組がスプラフォン・レーベルからリリースされます(1949年録音のイェジェクの作品のみプラハ放送交響楽団)。
アンチェルは1939年のナチスのチェコ占領後1945年まで強制収容所に送られ、両親と妻子はアウシュヴィッツ収容所で虐殺されています。音楽家であったアンチェルはテレジン収容所に送られ生還。その後共産主義国チェコスロバキアの反ユダヤ主義を生き抜いたアンチェルは1950年から68年までチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督・首席指揮者に就任し、その間当団を名門オーケストラに育て上げ1959年の来日公演を含む世界各地での演奏会を成功させております。
キングインターナショナル
ともやん
小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏の指揮姿に魅了されてから、クラシック音楽に興味をもち、今日まで生きてきました。 現在、LP、CD、カセットテープも含めて約1000件以上を所有しています。 毎日数枚ずつ視聴しながらブログを運営しています。 好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、マーラーから武満徹、伊福部昭。 このブログでは、サブスクで楽しむことが出来るオーケストラ曲の名演、迷演、珍演をご案内して行きたいと思います。 お付き合いのほど、よろしくお願いします。 1957年富山市生まれ、横浜市在住。