トスカニーニ ハイドン モーツァルト 40番

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こんにちは、
ともやんです。

 

今日はアルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)の誕生日。
1867年3月25日、イタリアのパルマ生まれ。

 

もう亡くなって60年以上経つんだけど、この人とフルトヴェングラー(1886-1954)は、クラシック音楽の指揮者関連の本には、必ず登場します。

 

それだけカリスマ性があったのとその芸風の違いから後世に与えた影響も大きいからだと思います。

 

この二人の芸風の違いや後世の音楽家に与えた影響を議論し出すと結論は出ないし、それぞれ一家言を持った人たちもたくさんいるので、ここであえて言うのは避けます。

 

ただ、個人的な好き嫌いでいうなら僕は二人共好きですし、それぞれの録音を楽しんでいます。
結局は音楽は楽しむもので、自分がいいと感じればそれでいいわけで、それを他人がとやかく言うものではないと思います。

 

トスカニーニ ハイドン モーツァルト & ロッシーニ

 

さて、トスカニーニの芸術がこれだけ後世に語りづかれるのはなんと言ってもNBC交響楽団というと専属のオーケストラとの多くの録音を残したからには他ありません。

 

トスカニーニは世代的にマーラーと7歳しか違わず、マーラーも優れた指揮者としての記録は残っていますが、僅か50歳で亡くなっているので残念ながら録音が残されておらず、指揮者として語られることはほとんどありません。

 

しかし、トスカニーニは70歳を越えて一時は引退も考えていた時にNBCからの契約を持ち込まれ、それに契約することで世界中の音楽ファンにその後数十年に渡って悦びを提供しているのです。

 

そのNBC交響楽団との最初の録音が1938年3月のモーツァルトとハイドンと言われています。

硬派のイメージが強いトスカニーニが、最初に選んだのがモーツァルトの40番というのは、不思議な気もしますが、聴いてみると感興自在で情感あふれる演奏で感動的です。

 

ハイドンも第2楽章などはたっぷりとテンポを取り、トスカニーニにもこんなロマンティックな部分があったんだと新しい発見がありました。

 

最後にロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲が収録されていますが、トスカニーニの得意とする曲で、切れ味鋭く嬉々として指揮している様子が伝わってきます。

 

80年以上前の録音ですが、とても聴きやすく鑑賞に特に問題はないのが嬉しいです。

 

トスカニーニ ハイドン交響曲第88番 モーツァルト 交響曲第40番

 

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン - Franz Joseph Haydn (1732-1809)
交響曲第88番 ト長調 「V字」 Hob.I:88
Symphony No. 88 in G Major, Hob.I:88

 

1.(05:54) I. Adagio Allegro
2.(07:37) II. Largo
3.(03:50) III. Menuetto: Allegretto - Trio
4.(03:20) IV. Finale: Allegro con spirito
total(20:41)

 

NBC交響楽団 - NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini (指揮)
録音: 8 March 1938

 

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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト - Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第40番 ト短調 K. 550
Symphony No. 40 in G Minor, K. 550

 

5.(07:24) I. Allegro molto
6.(07:06) II. Andante
7.(03:58) III. Menuetto: Allegretto - Trio
8.(04:16) IV. Finale: Allegro assai
total(22:44)

 

NBC交響楽団 - NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini (指揮)
録音: 7 March 1938 and 27 February 1939, NBC Studio 8-H, New York

 

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン - Ludwig van Beethoven (1770-1827)
弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op. 135 (管弦楽編)
String Quartet in F Major, Op. 135 (orchestral arr.)
編曲 : 不詳 - Anonymous

 

9.(08:25) III. Lento assai, cantante e tranquillo
10.(02:58) II. Vivace
total(11:23)

 

NBC交響楽団 - NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini (指揮)
録音: 8 March 1938, NBC Studio 8-H, New York

 

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ニコロ・パガニーニ - Niccolo Paganini (1782-1840)
常動曲(無窮動) ハ長調 Op. 11, MS 72
11.(04:40) Moto perpetuo, Op. 11, MS 72 (arr. A. Toscanini)

編曲 : アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini

 

NBC交響楽団 - NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini (指揮)
録音: 17 April 1939, NBC Studio 8-H, New York

 

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ジョアキーノ・ロッシーニ - Gioachino Rossini (1792-1868)
歌劇「ウィリアム・テル」 - 序曲
Guillaume Tell (William Tell): Overture
作詞 : ヴィクトル=ジョゼフ=エティエンヌ・ド・ジュイ - Victor Joseph Etienne de Jouy
作詞 : イポリート=ルイ=フロラン・ビス - Hippolyte-Louis-Florent Bis

 

12.(11:43) William Tell Overture

NBC交響楽団 - NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ - Arturo Toscanini (指揮)
録音: 1 and 29 March 1939

 

ハイドン:交響曲第88番/モーツァルト:交響曲第40番(NBC響/トスカニーニ)(1938-1939)

 

1938年にイギリスを去ったトスカニーニに用意されたのが、彼のために作られたNBC交響楽団で、トスカニーニは生涯かけてこのオケを手塩にかけて育て、ともに歩んでいったのです。

 

そのランデブーの第一弾の録音として選ばれた曲がモーツァルトの40番シンフォニーでした。第2楽章を翌年に再録音してからの発売となったため、初発売はハイドンの88番となっていますが、いずれもSP盤時代は名盤として高い評価を得たものです。

 

この時期の録音は、後年(50年代)に比べ、より原典主義的傾向が強く、きびきびとした演奏となっています。アルバム紹介(公式)

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ともやん

ともやん

小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏の指揮姿に魅了されてから、クラシック音楽に興味をもち、今日まで生きてきました。 現在、LP、CD、カセットテープも含めて約1000件以上を所有しています。 毎日数枚ずつ視聴しながらブログを運営しています。 好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、マーラーから武満徹、伊福部昭。 このブログでは、サブスクで楽しむことが出来るオーケストラ曲の名演、迷演、珍演をご案内して行きたいと思います。 お付き合いのほど、よろしくお願いします。 1957年富山市生まれ、横浜市在住。