アンセルメの第九 理知的な輝きを放つ快演

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こんばんは、
ともやんです。

 

ベートーヴェンの演奏っていうとどんなイメージをお持ちですか?

重厚?軽快?明快?颯爽?混沌?怒涛?悲愴?峻烈?爽快?愚直?鮮烈?深刻?

 

いまから思い出すと大笑いものですが、クラシックを聴き始めた中学生の頃は、音楽教室に掲示してあるベートーヴェンの肖像画のようにしかめっ面して、人生とはなんだ?なんて深刻ぶっていたように思います。

 

でも、最近の僕は、軽快、明快、颯爽としたベートーヴェンの演奏が好きです。

古楽器演奏が世に出るずっと前の、60年近く前の録音にそんな軽快、明快、颯爽としたベートーヴェンの演奏を録音した指揮者がいます。

 

スイス出身の名指揮者エルネスト・アンセルメです。

アンセルメというとフランス音楽、バレエ、劇音楽のスペシャリストです。

 

ベートーヴェンの第九 アンセルメがいい!?

 

第九はアンセルメがいいぜ!

なんて人はまずいないでしょうが、聴く前から固定観念で、判断するの良くないですね。

 

それを実証してくれたのが、この第九の録音です。

裏切られた喜びを感じる名盤です。

 

アンセルメの第9番は引き締まった演奏で、緩徐楽章ですらクールな美観が信条。

終楽章に聴くスター歌手たちの四重唱は特筆すべきものですが、これが名ソプラノ、サザーランドにとってDECCAデビュー録音となりました。

 

アンセルメ ベートーヴェンの第九 理知的な輝きを放つ名演

 

アンセルメ ベートーヴェン 交響曲第9番

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン - Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, "Choral"
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー - Friedrich von Schiller

1(16:21)Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2(11:18)Molto vivace
3(15:16)Adagio molto e cantabile
4(24:14)Finale: Presto - Allegro assai

 

ジョーン・サザーランド- Joan Sutherland (ソプラノ)
ノーマ・プロクター - Norma Procter (アルト)
アントン・デルモタ - Anton Dermota (テノール)
アルノルト・ヴァン・ミル - Arnold van Mill (バリトン)
ブラッシュ合唱団、ヴォー国民協会青年合唱団- Choeur des Jeunes de l'Eglise National de Vandoise
スイスロマンド管弦楽団 - L'Orchestre de la Suisse Romande
エルネスト・アンセルメ - Ernest Ansermet(指揮)
録音:1958年4月ヴィクトリア・ホール,ジュネーヴ

 

エルネスト・アンセルメの芸術~ステレオ・レコーディングス 1954-1963年

 

アンセルメは、フランス物、バレエ、劇音楽のスペシャリストで、その分野ではたくさんの名盤があります。

 

このCD45枚組は、まさにアンセルメの芸術を知るための最高のセットではないでしょうか?

ドイツ・オーストリア物で、まずアンセルメで選ぼうって人はいないでしょうね。
でもこのセットには、ベートーヴェン、ブラームスの交響曲全集が入っています。ぜひ聴いてみてください。

 

どんな世界でもそうですが、スタイル、形式で良い悪いではないのですね。

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ともやん

ともやん

小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏の指揮姿に魅了されてから、クラシック音楽に興味をもち、今日まで生きてきました。 現在、LP、CD、カセットテープも含めて約1000件以上を所有しています。 毎日数枚ずつ視聴しながらブログを運営しています。 好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、マーラーから武満徹、伊福部昭。 このブログでは、サブスクで楽しむことが出来るオーケストラ曲の名演、迷演、珍演をご案内して行きたいと思います。 お付き合いのほど、よろしくお願いします。 1957年富山市生まれ、横浜市在住。