ボールトのブラームス交響曲第1番 現役70年の円熟の境地

こんにちは、
ともやんです。

イギリスの名指揮者エイドリアン・ボールトは、1889年4月8日生まれ。

オックスフォード大学を卒業後、ヨーロッパ大陸に渡り、ワグネリズムが全盛だったライプツィヒ音楽院でドイツ音楽の奔流を学んだ人。

ニキシュには直接は学ばなかったようだが、コンサートに通いそのバトンテクニックを盗んだそうです。

帰国後、故郷リヴァプールで指揮者として活動を開始しました。
1930年にはロンドンのBBC響の創設指揮者となり、後にBBCの音楽部長も兼務しました。

51年から56年までロンドン・フィルの首席指揮者を務めた後、フリーとなり各地のオケに客演し93歳で亡くなる晩年近くまで長老指揮者として活動を続けました。

同世代のクレンペラー、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュに比べSP時代には彼を上回る録音をしながら、特に日本では凡庸な指揮者という世評が多かったようです。

しかし、そんな人が70年以上のキャリアを続けられるほど音楽界は甘くはありません。

やはり代表的なレペートリーがエルガーやヴォーン・ウィリアムズなどのイギリスの作曲家の作品だったこと。

また、ドイツ=オーストリア系の作曲家の作品の録音が少なかったことなど日本では人気面でマイナスだったのかもしれません。

しかし、数少ないドイツ系の録音でもブラームスの交響曲全集は素晴らしいです。
全集は50年代モノラルと70年代のステレオがありますが、なんと言っても後の録音の方がいいです。

50年代は、折り目正しく演奏では、面白味がありません。

しかし、フリーになってからの70年代の録音は、やりたいことをやり尽くした名演です。
もちろんそれは、クナッパーツブッシュのような異端な演奏ではなく、あくまでボールトの美学の中での話しです。

でもこのブラームスの録音を聴けばきっとボールトが好きなると思います。

ボールト ブラームス 交響曲第1番

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68

1.(12:59) I. Un poco sostenuto – Allegro
2.(08:50) II. Andante sostenuto
3.(04:53) III. Un poco allegretto e grazioso
4.(16:54) IV. Adagio – Piu andante – Allegro non troppo, ma con brio – Piu allegro
total(43:36)

ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 – London Philharmonic Orchestra
エイドリアン・ボールト – Adrian Boult (指揮)
録音: 1972年3月2,3日 キングズウェイ・ホール、ロンドン

エイドリアン・ボールト/ブラームス: 交響曲全集他

ボールトの旧EMIへの最晩年の名盤が世界初SACD化!格調ある演奏として現代でも圧倒的な支持を集める真のブラームス演奏。

優秀録音盤。

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